Collector'S Ukulele Series Washburn 5330 Shrine Model (Lyon & Healy)
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今回は、Series-2で名前が登場したLyon & Healy社のブランドWashburnから「Model-5330」を紹介します。 1864年にOliver Diston社のシカゴ支店として設立されたLyon & Healy社は、1883年にWashburnブランドの商品ラインを立ち上げ、独自に製造卸業に参入。1916年からKumalaeやNunesのウクレレの販売を手がけ、素晴らしい成果を上げます。 そして1923年のカタログに独自のウクレレ5種、タロパッチを紹介し販売を開始。後にMartin Style-5Kに匹敵するTop of the lines Model-5320 超デラックスモデルを発売。ヘッド、指板、トップバインディング、パフリングにアバロニを使用。 Washburn Brandは1928年には商標と製造販売権をJ.R. Stewart Co.に売却しているので、Lyon & Healy社名でWashburnのブランドが明記されているウクレレは、この短期間に生産された物と言う事になります。このModel-5330も同時期に生産されたウクレレで、このファンシーモデルに「5331」(5320同様アバロニ装飾を施した物)があります。 また、この機種の兄弟分として販売されたModel-5325はBell Ukuleleと言われ、ベル型(洋式釣鐘)をしています。ベルタロパッチも製造されました。 Washburn Ukuleleといえば、ブリッジの形態が「Smiling lip」と言われる、人が笑った時の唇を思わせる形をした物が特徴でもありますが、このShrine UkuleleもFish tail (魚の尾っぽ)型が、ユニークなポイントになっています。(特許申請)バックは若干アーチ状になっており、形状の割りには持ちやすく、弾きやすいのにもびっくりです。ボディーとネックはマホガニー、指板はエボニーを使用。なんと言っても緑のバインディングがお洒落!! ウクレレ本体もさる事ながら、このウクレレ専用のチップボードケースやハードケースが作られていた事も見逃せません。販売への意欲、意気込みが感じられます。 音質は音量もスタンダードタイプのマホガニー材で作られたソプラノウクレレとあまり変わりありませんが、低音の伸びが良くスタンダードタイプより、よりやわらかい音色だと思います。 コレクターの行き着く所は何処なのでしょう。 この種のウクレレを収集しだすとこれまたキリがありません。要注意!!(2006.Jan.) P.S. Lyon & Healy社はテナーギターを開発した事や、Tiple(小型10弦ギター)を南米より持ち込んだ事などでも知られています。 「Smiling lip」 日本では「スマイル・リップ」と称される、Washburn Ukuleleのブリッジの形態です。 人が笑った時の唇を思わせる形をしていることから「スマイル・リップ」と、名づけられています。 |
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