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Lucy's ukuleleのコレクションウクレレをご紹介

Collector'S Ukulele Series Maccaferri Islander Ukelele
プラスティックが初めて登場するのは1835年。フランスでのポリ塩化ビニール粉末の発見にさかのぼります。
その後、合成樹脂の開発が進み、色々な形態の合成樹脂が開発されます。
そして約100年後の1940年中期以降は、プラスティックの文化が世界中の生活の体系を変えるまでに開発され、ありとあらゆる物がプラスティック加工で生産される様になります。
第一世代:生産開始時期 - 1弦4弦の間にMaccaferriのメーカー名がありません。第二世代:50年初頭 - Maccaferri名が表記され、Patent Pendingがヘッド中央に。ISLANDERのRの下にレジストレーションの印丸Rがすぐに復活
今回はそのプラスティックを使って作られたMaccaferri(マカフェリー)社、Islander ukeを紹介します。

1949年から1969年までに製造販売されたプラスティックウクレレの数は900万本に至り、すべてのPlastic Uke のルーツとなるのがマリオ・マカフェリーが40年末に生産を開始したウクレレです。




ウクレレやギターなどの楽器をプラスティックで作る発想は、当時の普通の人にはとても考えれられない発想で受け入れられる訳がないとも思われていたそうです。
第三世代:51年頃 Patent Pendingがヘッド右端へ。マカフェリーの紋章の下に三本線のVデザインが入る。左:第四世代50年頃パテント取得 Pat 2,597,154。右:第五世代50年代中期以降 新たなパテント取得 Pat 2,614,448。マカフェリーの紋章が変わる。
日本ではあまり見かけないかも知れませんが、アメリカではプラスティックで作られたウクレレは、アンティークショップ、コレクタブルショップ、ビンテージを扱っている楽器店などで見つける事が出来ます。

マリオ・マカフェリーは1940年代からプラスティック加工技術で再度、その名を世に響かせますが、そこに至るには、本来ミュージシャンとしての本能から来るインスピレーションがあったに違いありません。
Maccaferri-Selmer Guitar1900年にイタリアで生まれた彼は、幼少の頃からギターを始め、10歳を過ぎる頃からその頭角を現し、21歳頃には名ギターリストとして、イタリア中で活躍しています。
その後フランスに移り住み、ギターリストとしての活動を続けますが、演奏だけでは生活費が稼げず、1920年の終わりから30年初期、世界大恐慌の時代にギターの製作を始めます。
一流のギタリストであった彼のギター製作のコンセプトは、今までと違った発想により、後にDjango Reinhardt(ジャンゴ・ラインハルト)によって賞賛される事になるMaccaferri-Selmer Guitarを生み出しました。

その後、事故で手に怪我を負ってしまい、ギタリストとしての活動をあきらめ、発明家としてのマカフェリーの活躍がはじまります。すでにクラリネットのリードの製作を始めていた彼は、プラスティックを原材料としたリードの生産の可能性を追求すべく、1939年にその工場を米国・ニューヨークに移します。
社名は「French Reed Company」。第二次世界大戦を迎える頃には、リードの伝統的な原材料である籐、竹、サトウキビなどの茎の入手が困難になり、プラスティックリードの生産が大成功となります。
彼の作ったリードは、世界的なクラリネット奏者、Benny Goodmanがエンドースするに至る貴重な開発商品となります。 
Islander Ukuleles また、彼のプラスティック加工技術とギタービルダーとしての知恵が重なり、1949年にマーティン社のスタイル0を雛形とする全プラスティックのウクレレが完成。
$5.95で市場に送り出します。(数年後には生産向上によるコストダウンで$3.95にまで値下げ)
彼の幸運は留まる事がなく、プラスティックで作られたウクレレは、当時とても人気のあった Arthur Godfreyがテレビに持って出演した事で、一挙に世に知られる事になり、生産が全く追いつかない程のヒット商品となります。
Special color Islander Ukes
その後、デラックスモデル、子供向け小型サイズのUkette(ユケット)やバリトンサイズを製作し、プラスティックウクレレは絶頂期を迎えます。また、60年代にはスペシャルカラー(グリーン・赤・青・黄色・紫・パールロイド)も発表。(1953年にはプラスティックでギターの生産を開始、1964年に生産中止)

1964年に社名を「French Reed Company」から「Mastro Plastics Corporation」に変更。
翌年65年の同社のカタログにはウクレレ全機種、またバンジョーユークやバンジョレレなどがラインアップされます。1969年にプラスティックの雛形と製造権をCarnival Industriesに販売し、1981年に引退した以降も、彼のプラスティック加工による楽器製造の試みは止まる事はなく、1990年には、カーネギーホールで演奏されまでの完成度を誇った最初のプラスティック・ヴァイオリン生み出すに至ります。そしてその3年後、92歳にて他界。

Maccaferri Islander Ukeは、その完成度も高く、生産当初からおもちゃとしてではなく楽器としてしっかりとしたステータスを確立していました。ヴィンテージの楽器店などで見かけたら是非お手に取ってみて下さい。

(2007.March)

バックナンバー
Series-6・Washburn 5330 Shrine Model
Series-5・Johny Marvin Professional Tenor Uke
Series-4・Roy Smeck Vita Uke
Series-3・Wendell Hall concert ukulele
Series-2・Le domino Ukulele

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