第7回 Canote Banjo Uke |
![]() ![]() 私達が一般的に目にして来た従来のバンジョーユークとは風変わりな形態で、 これもまた過去2回紹介したウクレレ同様遊び心たっぷりですね。 今回紹介する1本は、最初に生産された3本の内の1本です。 ![]() 通常バンジョーユークは、ネックとドラム(ボディ)の2つの部分から 成り立っていますが、この"Canote Banjo Uke"はボディとネックがワンピース、 つまり一本の木から加工されており、ネックとボディが一体です。 ネックに指板を貼り、ボディにバンジョーのヘッドの部分を組み込んだ 大変ユニークなアイディアを基に作られています。 ![]() ヘッドの形態はバンジョーユークの元祖、Gibson社の初期生産に 採用された”スネークヘッド”を意識したデザイン。 指板にはエボニーを使用し、12フレットクリアー。 飾りのサウンドホールまで伸びている指板の最後の3フレットは フレットではなくマザーオブパールのインレイです。 実際には殆ど使う事はないポジションですが、指板をブランクにしておくのではなく インレイで装飾しているところなどは大変おしゃれ。 |
![]() ![]() ボディーの材料はマホガニー(メープルもある) 6インチドラムに本物のCalf skin(子羊のなめし皮)を使用。 普通に弾く分には10年ほどは取替えの必要はありません。 ドラムが小さい割りに音量もボリュームがありバランスが取れています。 構造的には単純と思われるかも知れませんが、細部に渡って丁寧な仕上げが施されており、 演奏感も良く、完成度の高い楽器です。 ![]() ![]() 製作者はシアトル在住のJere Canote氏。 双子の兄弟のGregと共に「Canote Brothers」 と言うバンドを結成しており、地元シアトルでは良く知られています。 人気のある楽しいバンドでJereは、ギター、バンジョーユーク を担当。 兄のGregはフィドル、バンジョーユークで彼達の音楽を盛り立てます。 楽器演奏の技術を売りにしたバンドではなく、とにかく観客を楽しませる "エンターテイナー”兄弟のバンドです。 ![]() ![]() 個人のビルダーですので、生産力はありませんが、とにかくユニークで、丁寧に良く作られています。 このCanote Banjo Ukeを写真や店頭で見かける日も そう遠くはないでしょう。 Banjo Ukeをお持ちでないあなたにお薦めの一本です!!(2005.April) |
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