第5回 AKULELE |
今回は、今年(2003年)の1月にアメリカ市場に初めて登場した、遊び心たっぷりのウクレレを紹介します。
その名も “AKULELE” Todaroと言うメーカーで、南米はボリビアで生産されているウクレレ(アクレレ)です。 見ての通り、ウクレレとは少し違ったイメージで、ぱっと見、フォルクローレに使われる民族楽器の"チャランゴ"を模した奇妙な楽器に見えますが、なんとこれが予想をはるかに上回る出来で、とにかくよく鳴ります。 簡単に作りを説明しますと、天板にはスプルースが使用されており、 サイド、ボディ、ネック、ヘッドは、このコーナーの第一回で紹介しました「Honu ukulele」と同じコンセプトで作られています サイド、ボディ、ネック、ヘッドは、一つの木のかたまりを削り出し、くり抜いて作られています。その本体に天板を張り付けあるデザインです。 残念な事に、ファクトリーからのインフォメーションがないので、ボディーに使われている木の種類はわかりません。 密度の高い硬い木で、見た目はBirch(樺、白樺)を思わせますが、果たしてボリビアに樺の木があるかどうか!? |
サイド、(ボディ)は箱型に作られておらず、お椀型に削り出されている所は、Honu
ukuleleと異なっています。またボディーのサイズも、一般的なウクレレのサイズより一回り小さい作りです。にも関わらず、とにかく音量があり、バランスも取れた音色を奏でます。 ネック(指板はローズウッド)の厚さも程好く、大変弾きやすくデザインされています。もちろんフレットも正確に打たれているので、音程もしっかりしています。ペグは、グローバーが使用されており、オリジナル仕様の弦のメーカーは不明ですが、3弦が巻き弦です。 さて、遊び心たっぷりな部分です。バックにPineappleが手彫りで掘り出されており、ハンドペイントされています。このPineappleは手彫りがゆえ、1本1本形状が異なっています。また、サウンドホールの中に貼られているラベルが、モアイがアクレレを弾いている可愛いデザインとなっています。おまけに、AKULELEには南米の染織物を使ったキャリングケースが付いてきます!! 今年の1月に米国本土に上陸したところなので、まだまだアメリカの楽器店でも見かける事はありません。日本ではどうでしょうか?なんと東京・浅草の「キワヤ商会」さん(Famousウクレレでお馴染みですよね)で同タイプのものを1本見かけました! もし、キワヤ商会ショウルームにまだ飾ってあるようでしたら、ぜひ手にとってお試し下さい。(2003.October) |
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