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Series-8 ウクレレ トーンガード
上から見ても横から見ても「鍋敷き」?
昨年の秋にカスタムメイドでソプラノサイズ、コンサートサイズの鍋敷き型のある製品を作ってもらいました。
考案者は米国カリフォルニア州フレスノ市に工房を持つトニーピアス氏。今回はこの製品を開発し、製作を開始するに至ったエピソードなど、この謎の物体の正体を暴いてみたいと思います。

この製品は楽器そのものが出す音量が人の体と接触することで弱音化することを回避する「トーンガード」というものです。
そもそもこの商品製作のアイディアを思い立たせたのは、持っていたフラットマンドリンを立って弾いた時と座って弾いた時の音量の違いに気付いた事がきっかけだったとか。
立って演奏する場合はマンドリンのバック(甲板)が胸に触れていますが、座って演奏する場合はマンドリンをひざの上に置く様な姿勢で演奏する為、バック(甲板)の胸に触れる部分が少なくなり、バックのバイブレーションがミュートされていない事を認識しました。

実験として、ウクレレを持って壁に向かって30センチから60センチ離れた所に立って下さい。
(壁に当たった音が直接跳ね返って来る効果を得る為)
いつもの様にウクレレを持って壁に向かって2−3回ストロークをします。
次に同じ場所で、今度はウクレレを完全に胸(身体)から離して2−3回ストロークしてみます。
ウクレレを身体から離して弾いた時の方が、明らかに音量がある事が確認出来ます。 

特にマンドリンやウクレレの様にボディの小さい楽器の場合、振動するべきであるボディー全体の内、1/3ほどの表面がミュートされてしまうと、本来の音を振動させる機能が奪われてしまいます。

結論として、楽器のバック(甲板)と身体が接触しない様に、間隔を空ける為の物を製作する事を思いついた訳です。
これを装着する事自体、振動を抑えてしまうのでは?と思われるかも知れませんが、装着した状態は楽器と一体化しており、限りなく身体に触れる面積を減少させている為
、楽器が身体に直接触れている状態と比較すると、かなりの効果が確認出来ます。
現在では数多くの有名ギターリストを始め、プロのマンドリンプレーヤーの殆どが使っています。

ウクレレ用は私達以前はバリートーンサイズがひとつ製作されだけで、写真のソプラノサイズ、コンサートサイズを製作してもらうのに、正確な形状をかたどった型紙を送っての100%カスタムメイドでした。マンドリン用は多少量産が出来る雛形があるそうですが、ギタ ーやウクレレ用はすべて一本一本型紙に合わせながらのカスタムメイドになる為、時間もかかりました。
ちなみに形状はもちろんMartin Soprano , Concertからとりました。
材質はハガネで表面が若干アーチになっています。
ウクレレに固定する部分に弾力性があるためカマカをはじめほどんとのウクレレにフィットします。

探してもなかなか見つからないウクレレアクセサリーですが、これはただのアクセサリーと言うより、パフォーマーの必需品といえるかもしれません。
東京・浅草のキワヤ商会ですでにソプラノ用を販売しているそうです。(2007年5月現在)
ウクレレ鍋敷き、いえいえ「ウクレレトーンガード」を是非お試し下さい。
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